日本のアルペンスキーコーチの仕事の大半が,練習バーンの確保,選手の移動送迎,宿の手配,等々,ロジだと思います.ロジはかなり重要です.練習バーンの確保は人脈がものを言う部分もあると思います.バーンの状態が良いのか,現地の状況を聞ける人脈があるのか,情報戦の部分もあります.試合会場では,スキー場直下の宿を確保することができれば,選手はかなり楽になります.宿のオーナーと仲良くなるコミュニケーション能力も重要です.
一方,日本のアルペンスキーコーチはロジに追われ,技術指導に十分に手がまわっていないことも多いと感じています.コーチは活動環境を整えるまでを行い,技術向上は選手に任せしまっていることも多いと思います.何らかの形で,選手への技術指導も充実させる必要があると思います.
もし可能であれば,技術指導を行う技術アドバイザー的なスタッフがいるのがベストだと思います.もちろん,スタッフが増えれば,それだけ費用がかかるので,実現は簡単ではないと思います.近年は多くの宿泊施設でwifiが整備され,様々なコンテンツを利用して,合宿先,試合会場からでも高画質な動画をすぐに送信することが可能です.例えば技術アドバイザーは現地へ帯同せずに,遠隔地から動画を見て技術指導をすることも十分可能な時代だと思います.
2021/06/06