コーチの仕事は,マラソンの伴走に例えられるのではないかと思います.
マラソンの伴走では,スタートからゴールまで長い42.195km,コーチは選手のことよく観察し,ケガや不調,モチベーションの低下など様々な問題に対応し,選手に寄り添い,無事にゴールまで完走させなければなりません.しかも,出来るだけ良いタイムでゴールさせるようにしなければなりません.
アルペンスキーにおいてはコーチは,成績の上下やケガなど,浮き沈みの激しいアルペンレーサーというアスリート人生の最初から最後まで寄り添い,途中で挫折しないようアルペンレーサーとしてのアスリート人生をしっかり最後まで完結させる必要があります.しかも現役の間に出来るだけ良い成績を残せるようにしなければなりません.
しかし一方で,マラソンにおいては,走るのはあくまで選手本人です.極めて献身的なサポートで支えながらも,最後は選手本人が一人でやるしかないのです.アルペンスキーも当然,滑るのは選手本人です.どんなに手厚いサポートをしても,最後は実際にプレーする選手本人にかかっています.
2020/10/05