レース用ブーツは幅がタイトに設計されているため足が当たって痛みがでることあります.痛いままでは練習や試合の滑りに集中できませんし,痛みを我慢したままにしておくと,当たっている部分の骨が盛り上がってきて,いわゆるブーツダコができて,余計に当たって痛くなることがあります.ちょっとでも当たって痛みを感じたらブーツ加工をしたほうがいいと思います.
ブーツ加工は,熱でシェルを変形させ膨らませる方法や,シェルを内側から削る方法があると思います.熱で膨らませるとブーツ形状が変形し,元々のブーツの性能に影響が出るという考えもあります.熱で膨らませる前に,まずはシェルを削る方法が多く適用されていると思います.
ブーツ削りには専用の機材があります.専用機材なしで自分でやるのはかなり難しいと思います.ショップには専用の機材が完備されており,ショップで加工してもらうのが一般的だと思います.
ブーツ加工は,加工する人の技量差が出ると思います.当たる箇所を削ると,その箇所の痛みは解消しますが,そのぶん,足の位置が変わり,別の箇所が当たりはじめることが多いです.いくつかの当たる箇所を少しずつ削り,いかに程よい位置に足を座らせるかが,加工する人の技術だと思います.
ブーツ削りは少しずつ削ることが多いと思います.削りすぎると元に戻せないし,一か所だけを一気に削ると別の場所が当たって痛くなることが多いからです.根気よく何回もショップに通って少しずつ削ってもらうことが重要だと思います.スキー場の帰りにショップによって,その日に滑って当たった箇所をすぐに削ってもらうのも良いと思います.
春先になると,今まで当たらなかった箇所が当たるようになることがあります.シェルが柔らかくなる,インナーがへたってくる,足がむくんでくる等,様々な要因のためだと思います.
ソールに専用パーツを装着し,上部を削って高さを上げるリフトアップという方法もあると思います.スキーでは荷重位置が高ければ高いほど,水平方向の分力が減少し,荷重が強くなると思います.既定の範囲内で,高さを上げるに越したことはないですが,実際にタイムがどのくらい速くなるのかはよくわかっていないと思います.
2021/05/15