開放値

ビンディングの開放値は,普段のゲートトレーニングを通じて,最適な開放値を見つけておくことがケガの防止にとても重要だと思います.

開放値が高すぎると,転倒した際にスキーが外れず,脚部の大けがに繋がります.一方,開放値が低すぎると,普通の滑走中に突然スキーが外れて,転倒してケガをしてしまう恐れがあり危険です.高すぎず低すぎず,ビンディングの開放値を適切に設定することはケガの防止にとても重要だと思います.

適切な開放値の探し方として,まずはビンディングの開放値を体重等から標準的とされる値に設定し普段のゲートトレーニングを行います.そこで板がたたかれて外れる事がある場合は,開放値を上げればよいと思います.上げる時は1ずつ,少しずつ上げてください.板が外れることがない場合には,そのままの開放値でも問題ありませんが,開放値を下げることができればより安全になりますので,開放値を下げてみてゲートトレーニングをやってみるのも良いと思います.開放値を下げても普段のゲートトレーニングで板が外れることがなければ,その開放値が適切であり,いままでが開放値が高すぎて危険な状態だったと言えると思います.

滑り方の特性によって,板が外れやすい選手と外れづらい選手がいます.同じ体重の選手でも適切な開放値は異なります.普段のゲートトレーニングで,実際に滑ってみて,自分に適切な開放値を探す必要があると思います.

スキーが外れることを心配して開放値を高めに設定したくなりがちですが大変危険です.適切な開放値より高めに設定するのはやめたほうがいいと思います.特にレースの時だけ開放値を上げる選手を見かけることがあります.確かにレースで板が不意に外れてアウトするのは,これほど悔しいことはありません.ただし,普段のゲートトレーニングで特別に頻繁に板が外れるようなことが起こっていないのなら,それ以上に開放値を上げるのは危険だと思います.

ブーツにあわせたビンディングの位置や幅の設定は,量販店やメーカのサービスマンにやってもらうのが間違いありません.ただし,さほど難しくはないので,覚えてしまって自分でやる人も多いと思います.ただし,あくまでも自己責任でお願いします.

2020/10/15