合宿

アルペンスキーはチームで合宿してトレーニングすることが非常に多い種目だと思います.合宿生活をそつなく過ごせることも,スキー技術をレベルアップさせるのに必要な一要素だと思います.

合宿では比較的長期間,チームメイトと共同生活することになります.チームメイトとのコミュニケーションは重要ですし,一緒に過ごして楽しいことも多いと思います.そんな中でも自分の生活リズムを貫くことが重要だと思います.合宿の目的は,スキー技術の向上です.そのために毎日,しっかり疲労を回復させ,体調をキープすることが重要だと思います.そのためには自分の生活リズムを維持することが有効だと思います.

アルペンスキーの合宿は当然,冬期間に実施されます,そのため,宿舎で風邪が蔓延してしまうことがあります.カゼを引いてしまった選手を隔離するのも難しく,一緒の部屋で過ごし続けることになることが多いかと思います.基本的な対策である手洗い,うがい,マスク着用を徹底するしかないと思います.なにより免疫力を下げないように体調管理に努めることが一番だと思います.

合宿生活で案外,大変なのはチューンナップ争いです.人数に対してバイス台が不足していることが多く,チューンナップルームはいつも混んでいると思います.合宿中はミーティングや夕食の時間は決められていることが多く,自分のやりたい時間にチューンナップすることはかなり難しいと思います.ゲレンデから帰ってきて混まないうちに早めにやってしまうのが上等手段だと思います.また,なるべく手早くチューンナップを終えて,次の人に受け渡すべきだと思います.ワックスかすをしっかり掃除してから次の人に渡すのがマナーになっていると思います.本来,エッジは毎日調整すべきですが,時間を要するので合宿中はチューンナップルームが空いているタイミングでしかエッジ調整はできないと思います.合宿前にあらかじめ,あらかたのエッジ調整を済ませておくことも有効かと思います.

学生であれば合宿中の勉強も重要だと思います.合宿中はミーティングやチューンナップで忙しいのは事実ですが,全く時間がないということはあり得ません.勉強する時間は十分にあるはずです.残念ながら日本のアルペン界では学校を休んで合宿する習慣が定着しています.それならば最低でも,合宿中は毎日,少しでいいので勉強すべきです.アスリートとして成功した選手は皆,学校教育で当然身に付けるべき日本人としての一般教養を身に付いていたと思います.例えば将来,プロになってスポンサーと交渉をするときに,敬語の言葉遣いがおかしかったり,資料の漢字が間違えていたりしたら,せっかく興味をもってくれていたスポンサーだって逃してしまうかもしれません.

2020/06/30