板を踏む

速く滑るには可能な限りできるだけ大きな荷重を外足にかけることが重要です.いわゆる「板をしっかり踏む」という動作です.

仮にターンの入り位置と出口の位置が同じだった場合,しっかり板を踏むとターン弧がより鋭くなり,さほど板を踏んでない滑りに比べ,滑走距離が短くなります.また,より大きく板がたわみ,板に蓄えられる弾性エネルギーが大きくなります.更に,荷重する時間が短くなり,いわゆる板を走らせている時間,落下させている時間をより長くとれます.結果的に,同じターンの入り位置と出口位置を通過しているとしても,板をしっかり踏む滑りは,板をあまり踏まない滑りに比べ,想像以上にタイムを短縮することができます.

一方で,荷重が強すぎる場合は,エッジが雪面にささり大きな抵抗を生み,大幅にタイムをロスします.雪質に応じて,荷重過多にならない範囲で,いかに最も大きな荷重を外足にかけられるかが速く滑るための大きなポイントになると思います.特に柔らかい雪質が多い日本国内のレースでは,荷重過多は大きなタイムロス要因になるので要注意です.

2020/02/24