ジュニアがターン技術を向上させるときに目指すものは,できるだけ大きな遠心力に対応できる深いターンマキシマム姿勢を作ることだと思います.ジュニアのうちに身に付けておけば,シニアになってフィジカルが完成すれば自然に更に大きな遠心力に対応できるようになり,速いスキーができるようになると思います.また,ジュニアでフィジカルが十分でないからこそ,どのような方法なら大きな遠心力に負けずに対応できるのか,フィジカルに頼らず技術追求できる絶好の機会だと思います.
ジュニアの小さな身体で,力も弱い身体で大きな遠心力に負けないためには,一般的に良く言われている,正確な前後ポジション,腰高,外足荷重,外傾姿勢をどれだけ深く取れるかが最も重要です.子供一人一人,骨格,柔軟性が全く異なります.全員に共通する正しいターンマキシマム姿勢はありません.自分はどういう姿勢をとったら大きな遠心力でも負けないか,とにかくたくさんスキーをして無意識に身に付けてほしいと思います.
ポールを速く滑る戦略や技術は後から取って付けられます.一方,深く正確なターンマキシマム姿勢をシニアになってから追求し改善していくのは,かなり時間がかかります.今まで動かしたことのない関節角度まで動かすことは,全く新しいスキー技術を習得しようとしているのと同じようなものだからです.ジュニアの時期に身に付けるべき技術と,後からでもいい技術の習得順番を間違えると,取り返しがつかなくなってしまいます.
改訂2020/08/01
2019/11/07