フィジカル

コーチは安易に選手にフィジカルアップを求めるのではなく,本当にもう技術向上させる点はないのか,選手の滑りととことん向き合うことが重要だと思います.

高速化する現代アルペンスキーにおいて強靭なフィジカルは不可欠だと思います.ただし,フィジカルはあくまで,練習の質を高めたり,ポジションを安定させたり,リカバリー力を高めるためのものだと思います.一つ一つのターンを速くするのは技術だと思います.フィジカルアップでもタイムは多少は縮まりますが,1つ1つののターン技術を向上させない限り,速さに限界があると思います.コーチは技術向上させられる余地はないか,常に考えるべきだと思います.もちろん,本当にフィジカル不足がボトルネックになって,技術向上が遅かったりレースで結果がでないこともあります.その時は,どういうフィジカルが不足し,それによりどういう不具合が生じているのか,具体的に選手に説明できることが重要だと思います.

なお,日本式ターンであればフィジカルアップで一つ一つのターンが速くなります.ただし,日本式ターンでは達成できる最大の速度がかなり遅いので,そもそも日本式ターンを改善する必要があります.

2021/09/22